六甲山全山縦走、失敗

今回は、六甲全山縦走に挑戦しました。
結果から言うと、失敗に終わりました。



この六甲全山縦走は、加藤文太郎さんが始めたそうです。
須磨を起点として、六甲山を縦走し、宝塚まで行くというもの。
そして、加藤文太郎さんは兵庫県出身の国宝的な登山家です。



自分はまだ駆け出しですが、ちょっと憧れ的な気分で挑戦しました。
今回は宝塚を起点として須磨に逆走しました。
このコースは約56kmと言われており、時間にして12〜15時間程度だそうです。
ただ、これは一般人の話で、早い人は6〜9時間だそうです、信じられません。



朝5時に起き、準備して7時に自転車で六甲山に向かいました。
もう、この時点で失敗は確定していました。
現在は冬であり、日の出ている時間帯は長く見て10時間。
実際に山中で行動できる時間は12時間以下です。
それを日が出てから出発したのでは遅過ぎます。



宝塚には8時に到着し、自転車を駐輪場に停めて山に向かいました。
いつも思いますが、駐輪場のおっちゃんはええ人が多いです。



宝来橋をスタートし、甲子園大学を経て、塩尾寺を経て、
本格的な登山道に入り、早速道に迷いました。
行かなくてもいい宝塚最高峰に行ったり、行かなくてもいい鉄塔に行ったり。
散々迷った上に、登れば登る程めちゃくちゃ寒くなりました。



雪は降っていないものの、いろんなものが凍っていました。
乾いた空気は標高が100m高くなる毎に1℃下がるらしいです。
六甲山最高峰の標高は931mです。今日の最高気温は8℃です。
地獄です。



一軒茶屋(六甲山最高峰)に着いた時点で、身体は芯から冷えていました。
温まろうと一軒茶屋に入ってカツカレーを注文しましたが、
それでも、そこまで身体は温まりません。
そこでストーブに近付いたのですが、それでも温まりませんでした。
これが身体が芯から冷えるということか、と実感しました。


ずーっと温まっていると、おっちゃんに話しかけられました。
そして別れ際にチョコをくれました。ありがとうございます。



次に、異国の方が写真を撮ってくれと。
iPhone的な携帯のカメラだったので、取り方を伝授されました。
何か笑ってました。
日本人女性2人と異国の女性1人のグループで、一軒茶屋でビール飲んでました。
非常に元気で、異国の方を六甲山に連れて来るなんて、なかなか渋い方々です。



その一軒茶屋には夫婦の登山者が多かったです。
今、山ガールが増えていると言われていますが、そんなのいません。
山夫婦か山カップルばっかりです。



そんな一軒茶屋を後にし、温かいコーヒーを片手に、麻耶山へ向かいました。
もうこの時点で時間と寒さと疲労で、心は折れかけていました。
頭の中では、何処でエスケープするかということしか考えていませんでした。



とりあえず行ける所まで行こうということで、どんどん進みました。
絶景のダイヤモンドポイントを経て、三国池を経て、
麻耶山を経てこの時点でもう午後4時。
日没まで1時間を切っていて、かなりテンパっていました。
夜の山道なんて論外ですが、諦めたくもない。
どんどん暗くなりますが、エスケープルートを無視し、
次の下山道で、でもやっぱり次の下山道・・・
これを繰り返し、市ヶ原まで進みました。



この後、運良くか運悪くか、道を間違い、
いつの間にか下山ルートに入ってしまっていました。
地図を観ながら、正規ルートに戻って登山を続けるか、
もうこのまま下山してしまうか迷いまくりでした。
でも、もう日は暮れる寸前で、さすがに諦めました。
本当は鵯越駅までは行きたかったんですが・・・。



その後は、一目散に下山。
完全に日が暮れる前に下山し切ろうと必死でした。
足が変に痛いし、これが足が棒になるってやつかって感じでした。
結局、下山して三宮の町に出れたのが17時30分。
西にギリギリ夕焼けが残るような時間でした。
約35km程の道程でした。


そこで奇跡的なタイミングで夕食のお誘いの電話が。
縦走を諦めたのは非常に悔しかったですが、
それはこの夕食の為とスッパリ諦めがつきました。



とは言うものの、これは絶対にリベンジします。
次の挑戦は日も長いGW。
次は道も迷わないし、時間にも余裕があるはずやから、あとは体力のみです。
全縦走の総合的な登りは3000mにも達するらしいので、
体力も底上げしておこうと思います。
次は絶対に成功させます。



いや、それにしても六甲山、意外と良かったです。
近くにあって、いつでも登れると思ってあまり興味無かったですが、
今回の登山で良さを再発見できました。
山上に施設が多いし、海が観えるし、隣にはすぐに神戸の街があるし、
侮ってはいけませんが、安心して登れる山なので、
改めて六甲山が好きになりました。